2014年7月1日火曜日

コスト感覚=クォリティ感覚

ここ1年ほど、いかに効率的に生産して、良心的な価格で、ちゃんとした撮影サービスを提供できるかって考え、挑戦しつづけてきました。また、スタッフ募集に際し、面接に来た人から、前職での話などなど、いままで入って来なかった情報も入ってきたりもしました。
単純な値下げ交渉はよくあることなんですけど、やりすぎる値下げ交渉も合意も、双方とも不幸になるだけですね。値下げしたら、なにか内容を減らすのですが、はっきりいって、撮影時間および後処理の制作時間を減らすしかないはずなんです。『やっぱりプロのカメラマンさんに撮ってもらうといいね!』と満足していただけたり、広告の場合は売り上げにつながるという目的を達成するためには、どこかで下限があります。これは、おそらく、どこの会社のだれが撮影しても、あまり変わりません。
リンク先は、無償で仕事依頼についてですが、激安すぎる価格帯という問題もあります。よくあるケースとして、激安すぎる会社に依頼してみたんだけど、結果に納得いかなくて、どこか他社を探している、だけど、激安という甘い蜜を知ったからには、値段は安いまま、できたらもっと安い方がいいけど、でも、『やっぱりプロのカメラマンさんに撮ってもらうといいね!』と納得したい、ってことがあります。だから別の会社を探すんでしょうけど、無理ですね。
なぜならある単位時間に100のパワーがあったとして、単価を問わず、とにかくクォリティも高いものを目指した場合、その単位時間内で1カットとして、その1カットに100のパワーを注ぎ込みます。人によって、その100のパワーのベクトルが違うので、どのカメラマンに依頼したかによって、できあがってくる写真は千差万別です。だから結果もコストも違います。
しかし、値切って、その単位時間内で100枚とってくれ、となった場合、、人間限界がありますし、その単位時間内のパワーが100というのは不変ですので、1カットあたり1のパワーしか使えません。となると、少々ベクトルが違っても大差ないのです。
つまり、ある他社が1カット激安価格でやってるから、あなたのところも同じ値段でやってくれと交渉されても、できます!ただしクォリティは変わらないですよ、と。だれやってもクォリティをコストは正比例なんです。心の中では、激安価格の同一価格帯なんだけど、わずかにあるであろうクォリティの差に期待してらっしゃるんでしょうけど、その価格帯を求めてるなら、すでにその値段でやってるそこの会社に依頼した方がいい。そこはその値段でできるノウハウがあるわけで、いくら値切ったって、そのノウハウがない会社相手に値切っても、クォリティが維持できる理屈すらたたない。で、おそらく、すでにその激安価格でやってる会社に依頼して満足できなかったから、他に探してらっしゃるんでしょうけど、その価格帯のクォリティだと不満でしたら、同じ価格帯で他社を探しても無理で、目的を達成できるクォリティを生み出せるコストをかけてもらわないと単に、双方とも不幸になるだけです。時間がないなら、人員を増やして対応せざるをえませんし、予算がないなら、撮影点数を減らすべきでしょう。
たぶん、商品が売れない理由は、けちりすぎたコスト感覚にあるケースもあると思います。それはクライアント、クリエイター、双方のミスでもあるでしょう。
もちろん、ぼってるところもあったであろうから、値切りという習慣もあるのでしょうけども、昨今の不景気な空気の中、ぼってるとこは、もはやないでしょう。

ながながと書きましたが、いろいろ価格調査してみて、ほぼ不可能な値段でやってる撮影会社があって、なんかやり方あるのかなあって最初は思ったけど、単に、クライアントは満足してないだけだし、カメラマンは使い捨てられてるのが現状で、ああ、この価格帯につきあう必要はないなあって、ちょうど最近、話してたのを思い出しての長文でした。
たぶん、もう2年ほど、超激安の撮影会社が、一時的に、席巻するでしょう。しかし、3年目には全滅してると予想してます。
ちゃんとした写真を良心的な値段で提供する、当たり前のことを当たり前にしてるとこしか残らないでしょうね


とくに今は、激安物撮りがなかなかすごいんですけど、わずかなコスト差の限界に、クライアントも撮影会社も双方挑戦してるようなんです。それはそれで競合他社としては驚異に思ってたんですが、無視することにしましたよ。
理由は、限界を越えたコスト削減してるクライアントさんは、他ジャンル、例えば、原材料とか工場とか物流でも、限界を越えたコスト削減をしてるはずなので、いくらデフレでも、負けるでしょう。
ほんとにベンチャーで、感情移入できるほどの個人起業なら、まだ未来はありますが、だいたいそういうところは、“こだわり”がちゃんとあるので、限界を越えたコスト削減はしないんですよね

仮に、損して得穫れという考え方で請けるにしても、将来性がなければただの損なわけで。つまりは、バランスのとれたコスト感覚=クォリティ感覚 
ってことですね。


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