2013年8月14日水曜日

黄金分割不要論


構図というと、黄金分割ガー って話をよくきくのだけど、黄金分割不要論してみる。バランスがいいプロポーションってことのようだけど、そもそも、写真の縦横比が黄金分割じゃない。もともとは絵画技法として、すぐれた絵画の中にある共通点をみつけ、それを参考にすれば、効率的なんじゃないかというところから生まれたようだ。たしかに、それは四角いキャンバスの上のどこになにを置くか、って考える時間を省エネしててこれ自体は有用なのだろう。しかし、四角いキャンバスのどこそこに主役の顔があって、どこそこに地平線があってと、四角の中...、パーツを配置しながら、奥行きを生み出して行く絵画と違い、もともと奥行きのある立体空間を、平面に凝縮していく写真でそれができるのだろうか。実は、どうしても、仕切れない部分が出て来る。だって、レンズの位置がちょっと動いただけで、黄金分割が崩れるのだから。じゃあ、レンズ位置が完璧に固定されてたら、できるのか? できる。しかし、その場合、被写体をみながら、最後の詰めをカメラ操作で仕切れない。した瞬間、位置がずれるのだから、黄金分割が崩れてしまう。だからかどうか、絵画の技法書に比べ、写真の技法書で説明する黄金分割は、内容が薄い。著者自体、コピペをしてるだけで、実践してないんだ。そんなわけで、黄金分割不要論おわり。

じゃあ、構図を決める時、なにを指針にしたらいいの?僕が考える最強メソッドとしては、『目の前にある奥行きのある空間をどのように凝縮するか』ってことにつきる。
そのための方法論として、近景、中景、遠景に3分割する。場合によっては、近景と遠景の2分割かもしれないし、一景という言葉がいいのかどうかわかんないけど、1つしかないかもしれない。近とか遠は、実際の近いとか遠いではなく、相対的なもの、あるいは、便宜上の区別だ。ポイントと背景というケースもある。
次に、近景、中景、遠景 のどれが主役でどれが脇役かを決める。写真の中で、主役や脇役になんらかのセリフをはかせる。もちろん擬人化して。これは想像上のもので、漫画でいうところの効果音やふきだしのようなものだ。そして、主役のものを目立つように配置し、脇役のものを主役がひきたつ場所に配置しながら、そのセリフで空白を埋めていく。主役、脇役、それぞれのセリフが、ファインダーの中の四角い平面ではなく、近景、中景、遠景と、奥行きのある空間の中で、均等に埋まるようにする。
そしたら、かっこいい構図になってる。

公式サイト→http://www.yoneharakeitaro.com/

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