2012年11月28日水曜日

【ひとりごと】getty詐欺ってのがあると聞いて驚いた。


<getty詐欺>で検索するといろいろ出て来る。中には、『使った覚えの無い写真の請求が来た。』というケースもあるのかな? それなら成り済ましによる純粋な詐欺だと思う。だけど、検索して出て来るものをちらほらと見る限り、詐欺とかではなく、不正使用に対する真っ当な請求ってケースなんじゃないかなあ。

僕自身が実際に経験したことを話すと、
昔、ネットで知り合った人から、我が社のホームページに、あなたの撮った写真を使いたい。とあったので、はい、使用料としてこれくらいのお見積もりしますね、と返したら、え?金とるの? あんたのホームページに載せてるものをそのまま使うだけだよ と返された。で、いやこれは私個人のポートフォリオとしてネットに載せてるのであって、フリー素材じゃないんですよ、もちろん、そちらさまも、コミュニケーションとしておっしゃっていただいてるのはわかるのですが、それとこれとは別ですので、というと、だったら、使用料をホームページに明記しとけよな と返された。これはまだネット上で著作権とかの定義が曖昧だったころの話。
もうひとつのケースは最近のこと。紙面に、あきらかにストックフォトで撮影されたようにしか見えない写真が使われてた。複数枚であることとバリエーションの多さ、撮影クォリティからだいたいわかる。で、それらに対して、紙面のデザインクォリティが低かったので違和感があった。なので聞いてみたら、デザインは、その会社の営業マンが作って、ネットで拾って来た画像だとのこと。フリー素材集でもなかったようだ。もちろん僕からは、あとから請求きたら困るでしょうし、ちゃんとストックフォトの会社から買うか、いますぐこの紙面を使うのをやめるかですよ、とアドバイスした。

ネットとかデータだと、コピーは無料って認識がまだ残ってるのかなあ。

いいたいことは、じゃあ、みんながしてるなら、俺もしよう♪と 赤信号みんなで渡れば怖くない ってことは危険だからすべきではないってこと。考えても見れば、僕の著作物のデータだって、印刷会社だとか各種外注先含め、いろんなところに回ってるわけで、どっからどう流出するかわかんなかったりする。万が一だけど、もし無許可な使用があった場合は、JAGDA年鑑などにのってる価格表(現実的な相場よりは随分高いけど、一応は業界水準の適正な相場)通りの請求をする。本来なら倍でもいいはずだ!っていう人もいるでしょうし、そっちの方が正しいのかもね。

なんてことを、getty詐欺だなんていって被害者する人のブログを見て思った。

じゃあ、米原の写真をブログに載せたり、SNSに載せたらダメなの?っていうと、ジャニーズみたいに細かいことをいうつもりはないし、作品を紹介してもらうのは、宣伝になることなので歓迎だったりする。
これは、作品と広告の違いでもある。

アート作品を作品紹介として使う分には、どこでどう使おうが、作者の所有物であることに変わりはない。だから法的にも引用という扱いで、わりと自由に掲載できる。

しかし、広告は、一企業の営利行為のひとつである。クライアントのための営利目的のツールだ。だから、そこに作品提供する場合、比較的高額な報酬が支払われる。払う人からは、えーそんな高いの?!って驚く声もあるんだろうけど、あなたの会社の営利目的のツールですよ、ってことをわかってほしい。
たまにいるんが、あんたの作品をうちの広告で使う、あんたの宣伝になるからいいだろ、と。最近はさすがにいないですけどね。だいたい値切って来る時の常套句だ。

たしかに普段、米原は作品を自腹で制作してる。作品は、僕の所有物だから。
だけど、広告は、クライアントの所有物だから。

例え話でいうと、
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作品は クリエイターが自分の畑で作物を耕してるかんじ。
アートの場合は、ずばり作品になるが、
広告クリエイターの場合は、作る能力が作物に相当する。
畑に撒く肥料とかは自分で用意するようなもん。
畑に実った作物は、自分ちで食べたり、欲しい人に売る。
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広告の制作は 畑じゃなくて料理店。
クリエイターという食材を畑とか市場から仕入れて来る。
それをディレクターという料理人が料理をしたりする。
クライアントは料理店の経営者ってかんじかな。
料理店に来るお客さんが、クライアントさんの商品を買うお客さん
料理店の売り上げはオーナーのもの。
料理人や食材には、それぞれに応じた報酬が御店の利益の中から支払われる。
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この例え話に当てはめると
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getty詐欺ってわめいてる人は、クライアントが、クリエイターの畑の作物、つまり
田舎の畑の無人販売店においてるのをお金を入れずにもってったってかんじ?
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置いてたお前が悪いっていっても、そらあかんで。

米原敬太郎公式サイト→http://www.yoneharakeitaro.com/

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